不確実な時代

2019年4月29日 | GORDON LAFORGE

新天皇の即位と同時に日本経済の将来への不安が浮き彫りに


菅義偉官房長官が新元号を記者団に発表。

本日は85歳となる今上天皇が過去2世紀以来初めて自ら退位する日となる。そして現皇太子の天皇即位を祝し、日本ではGWと重なる10日間の祝日が国民に与えられる。しかしデジタル界での日本国民はこの新しい「令和」時代の経済状況を手放しで喜んではいないようだ。

先週日本銀行は少なくとも2020年春まで現在の超低金利政策を維持することを発表。さらにまたもや経済成長予測を修正し、公式のインフレ目標を下回っていたことを認める声明を出している。

Predataのシグナルによると、日本経済の健全性に関する不安は日本のインターネットユーザーの間でより顕著となっている。例えば日銀の超緩和金融政策の中心となっている国債購入に関するオンラインでの懸念は2017年以来最大を記録した。

日本語ウェブページにおけるアクティビティの動機づけとなっているのは、いわゆる「失われた20年」に関するものである。これは日銀が急激に金利を引き上げ、資産バブルを破裂させた際に引き起こされた20年間のマクロ停滞を指す言葉である。 失われた20年に関する新たなデジタル関心は、投資家の不安、もしくは令和時代の経済でまた同じことが起きるのではないかという予測を示唆しているのかもしれない。

いずれにせよ、すでに低迷しているアジア経済において中国需要の低下と貿易の不確実性、そして日銀の発表といった状況の中で、日本人の経済への展望はより悲観的なものになっているようだ。