困った時に現れるISISのリーダー

2019年5月6日 | GORDON LAFORGE & ERIC FALCON

ISISのピンチ時に公表された、珍しいバグダーディーの映像。ところがオンラインでは、このテロリスト集団ご用達の爆薬への関心が高まっている

4月29日、ISISは指導者のアブー・バクル・アル=バグダーディーが映ったビデオを公表した。自らをイスラム国の「カリフ」と呼ぶこの人物の映像が公表されたのは、2014年6月以来初めてである。そしてそれは、このテロリスト集団の転換ポイントにおいて公表された。ISISはつい先日、この自称カリフの最後の砦だったバグズで戦いに敗れたばかりだ。それにも関わらず、250人以上の死者を出したスリランカの爆撃が自分たちの犯行であることを認めている。

Predataのシグナルによれば、ビデオの公表タイミングはこれまでと似たパターンを辿っている。バグダーディーが映った映像は、故意かどうかは別として、グループへの注目がデジタル領域で低下傾向にあるポイントで公表されている。リーダーはISISがどん底の状況にあるときに登場し、グループがまだ活動を続けているということを支持者たちに保証するのだ。(この傾向に関する完全分析をご覧になりたい場合は、弊社までお問い合わせください)。

このビデオによってオンラインでISISへの注目が高まることはなかったが、遠方に住むグループの支持者たちに刺激を与えることはできたかもしれない。Predataのシグナルは、トリアセトントリペルオキシド(略称「TATP」)に対する関心がオンラインで高まっているという事実を捉えている。これは、ISISがよく使うシンプルながら非常にパワフルな爆薬であり、スリランカの爆撃においても使用されたものだ。下のグラフが示す通り、TATPの成分に関する東南アジアおよびヨーロッパ言語でのオンライン検索に上昇が見られている。


このようなオンラインアクティビティは、テロ行為が近い将来起こることを必ずしも示唆しているわけではないが、ISISが好んで使う爆薬への関心が異常に高くなっているのは事実である。こういった傾向がアル=バグダーディーの映像公表の直後に見られたことは、ただの偶然の一致ではないのかもしれない。