ブラジルの大豆と中国の貿易

2019年1月9日 | SANA CHERUKURI 著

ブラジルの大豆の収穫高は予測を下回ったが、現地の価格上昇につながらない可能性がある

ブラジルにおける大豆の大豊作は、2018年の長い間にわたって中国に恩恵をもたらした。というのも、習近平が米国との貿易戦争で強硬姿勢を維持する上では、昨年の大豆の記録的豊作により輸入元をブラジルに切り替えることができ、それが後ろ盾となったからである。しかし、2019年の収穫が進む中、ブラジルの最近の干ばつは懸念要因となっている。Predataのブラジルの干ばつに関するデジタル指標は急上昇しており、収穫高が以前の予想レベルには達しない可能性があることを示唆している。

とはいうものの、収穫高が予想を下回り、全般的な世界の大豆市場の価格高騰に貢献するとしても、それがブラジルの輸出価格の上昇には反映されない可能性がある。米国産大豆に対するブラジル産大豆のプレミアムは、貿易戦争が一次的な休戦状態に入ったことから大幅に減り、トランプ政権は年末の損失を受けて、株式市場を強化するため、貿易協定に対しより前向きになっているようだ。英語および中国語のソースでの貿易戦争をめぐる懸念に関するPredataのシグナルレベルは低い。歴史的には、世間の注目度が低いほど、外交的な妥協の可能性がより高くなる可能性がある。

今週末に予定される地域の収穫状況に関する報告を市場が待つ間、デジタル領域でのブラジル最大の大豆生産業者Amaggiに対する関心は、確かにこれらの懸念に応じて急上昇した。米国政府機関の閉鎖により、農務省による公式のレポートの公表が無期限に先延ばしされていることから、これらの報告は、この季節のその他の外的データとともに特に重要になるだろう。